【学会発表】第24回 日本蛋白質科学会年会で発表しました

2024年6月13日に第24回 日本蛋白質科学会年会(札幌)で竹田がVNAR抗体の成果をポスター発表しました。

発表番号3P-123 「EGFRの細胞外領域に結合しEGF結合を阻害するVNAR抗体
山﨑貴斗1、宮川拓也2、池田幸樹3竹田浩之1
1愛媛大・PROS、2京都大・院・農、3京都大・iCeMS
この研究では、私達のエイラクブカを用いて作製したVNARが創薬応用できること実証することを目的として、非常によく知られたがんマーカーであるEGFRに対するVNARを作製しました。既に知られている創薬標的を選び、抗体を作製することで、エイラクブカVNARが持つ潜在的な商業的価値や臨床への応用可能性を明確に示すことができます。EGFRに対するVNARが得られれば、VNARのサイズや改変が容易である利点を活かしたドラッグデリバリーシステム(DDS)や抗体薬物複合体(ADC)などへの応用への道を開く可能性があります。
細胞免疫とタンパク質抗原免疫を施したサメ個体から、ファージディスプレイを用いて1クローンの抗EGFR VNAR(クローンA20)を取得しました。得られたクローンA20はEGFRタンパク質およびEGFR発現細胞に結合し、標的への高い親和性と素早い結合を示した一方、変性したEGFR-ECDには結合しない構造認識抗体でした。さらにクローンA20は濃度依存的にEGFRとEGFの結合を阻害し、EGFR発現細胞のEGFシグナルを競合的に遮断しました。以上の結果から、エイラクブカを用いて高い潜在価値を持つVNARが取得できることが証明されました。

Poster image
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