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PROSセミナー&大学院特別講義を開催しました【7月5日(木)】
プロテオサイエンスセンター 病理学部門主催のPROSセミナーを開催しました。多くの皆さまのご来場、心よりお礼申し上げます。
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【講演者】
金沢大学医薬保健研究域医学系 小児科
教授 谷内江 昭宏 先生
【演 題】
希少疾患の病態解析から – Bench and Bedside Interaction –
【要 旨】
希少疾患の多くは稀であるが故に初診時に鑑別疾患として想起されることが少なく、その結果正しい診断に至るまでに年余の時間を要する。Diagnostic odyssey と呼ばれる、“診断されない放浪の旅”が数年、あるいは数十年と続く。乳幼児期には明確な臨床像を示さなくても、成人して病態が進展するにつれて多臓器の障害を合併、見逃しようのない典型的な臨床像を呈することとなる。IRUDなど網羅的遺伝子解析の仕組みが整備され、希少疾患診断のためのツールが強化されてきた。しかし、正しい診断のためにはその疾患の本質に関わるキーワードを抽出することが必須であり、患者の物語を聞きとるnarrativeが重要な武器となる。小児科医の責任は重い。
一方、希少疾患の診療はその疾患の診断で完結するものではない。多くの希少疾患は丁寧な病態解析を行うことにより、頻度の高いありふれた疾患について、新たな視点から病態を理解するヒントを提示してくれることも多い。講演では演者が診断に関わった二例の超希少疾患、ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)欠損症ならびに好中球二次顆粒欠損症の診断のプロセスを提示すると共に、その病態解析から普遍的なメッセージを読み取ることの重要性を紹介したい。
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セミナー後に

PROSセミナー(病理学部門主催)