センター概要

プロテオサイエンスセンター(Proteo-Science Center (PROS))は,本学で開発されたコムギ無細胞タンパク質合成技術を基盤として,タンパク質機能から生命現象の解明に至るポストゲノムの生命科学研究のみならずその医学応用研究を行い,プロテオサイエンスの国際拠点形成,及び,がん,自己免疫病,難治性感染症など難病の新しい診断・治療法の開発を目的に設立されました。

センターは,タンパク質研究に特化した「プロテオリサーチ領域」に属する無細胞生命科学,マラリア研究,生体分子工学,生体超分子研究,プロテオ創薬科学の各部門,細胞レベルの分子機能解析に特化した「プロテオメディシン領域」 に属する寄生病原体学,細胞増殖・腫瘍制御,プロテオミクス研究の各部門,個体レベルの分子機能解析に特化した 「プロテオイノベーション領域」に属する病態生理解析,病理学,免疫制御学,バイオイメージングの各研究部門から構成され,タンパク質を基盤とする生命科学研究を推進すると共に,病態解明と診断・治療技術の開発を目指しています。

センター長 あいさつ

センター長 坪井 敬文

遠藤弥重太愛媛大学特別栄誉教授が世界に先駆けて実用化に成功したコムギ無細胞タンパク質合成法を基盤技術とする 無細胞生命科学工学研究センター(CSTRC)は,平成15年4月に設置されました。この技術は,遺伝子情報を基にタンパク質を 試験管内で自由自在に合成できる画期的なものです。CSTRCでは,この技術を活用して病原体やヒト遺伝子から高品質のタンパク質をハイスループットに生産し,タンパク質アレイを用いた疾患特異的タンパク質分子の網羅的検索をはじめとして,細胞バイオマーカーの同定,タンパク質ネットワーク解析,感染症に対するワクチン作製など,多様な分野のタンパク質研究をリードしてきました。しかし現在,タンパク質がどの様な形で生命現象に関わっているかを,タンパク質→細胞→個体といった連鎖的な解析の中で明らかにすることが求められていますが,それに必須なモデル動物を用いた個体レベルの解析はCSTRCにおいては困難でした。

一方,コムギ無細胞タンパク質合成技術を基盤とし医学応用研究を指向する愛媛大学プロテオ医学研究センターが平成21年4月に設立され,CSTRCと連携し様々な疾患の原因究明と診断に向けた基礎・臨床応用医学研究を展開してきました。しかし,ゲノム情報を十分に活用するには,これまで技術的に困難であった膜タンパク質やタンパク質の翻訳後修飾といった側面からのアプローチに必要な基盤技術開発が必須課題となっていました。 さらに,疾患モデル動物や臨床サンプル等のバイオリソースの充実と,それらを用いたより高度な解析を図ることが求められています。 しかし,プロテオ医学研究センターのみでは,これらの課題を克服していくのは組織的に困難となっていました。

そこで,これらの研究をさらに加速し,生命現象に関する世界トップレベルの学術成果を発信し続けていくため,平成25年4月CSTRCとプロテオ医学研究センターが融合し,さらに,疾患の動物モデル解析に特化した病態生理解析部門,及びバイオイメージング部門を新設したプロテオサイエンスセンター(PROS)の設置に至りました。 本センターは,コムギ無細胞タンパク質合成法という大学独自の資源を技術基盤として,タンパク質→細胞→個体といった連鎖的な解析による統合的タンパク質研究を実施し,難病の新規診断・治療法の開発等,臨床医学応用までをも志向するユニークなものです。今後は,各部門の独自の研究や,大学内・国内外の研究機関や企業との共同研究を推進・発展させて,愛媛発のオリジナルなプロテオサイエンス研究を世界に向けて発信して行きたいと考えています。 ご支援のほど,宜しくお願いいたします。

センター長 坪井 敬文

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