愛媛大学のキャンプは「ここ」が違う!!

キャンプで体験するPCR、DNAの電気泳動、遺伝子導入などは生命科学の研究に欠かせない基本技術です。このキャンプではその他に、タンパク質の試験管内合成(※下記参照)やシーケンサーによる塩基配列の解析といった大学院レベルの実習も体験します。皆さんは実験が大好きだと思いますが、大切なことは各操作でどのような反応が起こっているかを、考えることです。実験操作の間には講師の先生が生命の仕組みについて解説してくれますし、また、ティーチングアシスタントが具体的な手法についても説明してくれます。最終日には皆さんが実験結果と考察を発表することになっています。4日間の実習と講義を通じて、ぜひ生命の基本原理、即ちDNAの情報にしたがってタンパク質がつくられること、タンパク質の働きが生命現象そのものであること、そして生命現象が細胞内の化学反応の集積であり、微妙なバランスの上に成り立っている、奇跡的な現象であることを理解して下さい。

試験管内でのタンパク質合成とは?

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会場となるプロテオサイエンスセンターの前身である無細胞生命科学工学研究センターはコムギ胚芽の抽出液を用いたタンパク質合成技術を世界に先駆けて実用化しました。このタンパク質合成技術では生きた細胞を使う必要がないため、生きた細胞でつくらせることのできない(例えば有毒な)タンパク質でも、入手困難な(例えば人間の)タンパク質でも、容易に合成できます。したがって生命科学の研究における重要な技術の一つとして注目されています。会場である研究センターではこのような技術の開発とこれを応用した医療、農業、環境など多くの分野における共同研究を進めています。また平成25年度から使用されている「生物」の教科書では探究活動の一部として紹介されています。このキャンプはその実験を体験できる、絶好のチャンスです。


愛媛大学発の先端研究が全国の高校教育に取り入れられ、愛媛新聞(平成24年4月30日)にも大きく掲載されました。


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